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Panasonic LUMIX G9 PRO SHOOTING REPORT

約 6 分
LUMIXG9PRO_ポートレート
LEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2 ASPH. / POWER O.I.S.・1/8000秒・f1.2・ISO200・絞り優先モード
LUMIXG9

カメラシステムを構築しやすいカメラ

PanasonicのLUMIXシリーズはLUMIX GH1の時代から本格的に使っていた。もともとオリンパスのカメラを愛用していたこともあり、マイクロフォーサーズのカメラに関してはある程度レンズも揃っていたし、何よりも「安かった」のだ。このことは非常に重要で、今でいうと富士フイルムのXシリーズのような存在だろう。富士フイルムのXシリーズはボディーおよびレンズともに性能・機能からするとかなり「安い」。マイクロフォーサーズ機と富士フイルムに関しては、お財布と相談しながら、写真を始めたいビギナーにおすすめしやすいカメラだ。
今回のLUMIX G9 PROはまさに欲張りなビギナーにおすすめできる1台。マイクロフォーサーズのレンズは比較的安価で揃えやすい。さらに、高性能な単焦点レンズが揃っているので、買い増しがしやすい。そう、レンズ沼にハマりやすいシステムなのだ(笑)。
ボディーサイズに関しては、ここ数年やや大きくなる傾向にあるが、動画性能の強化における放熱性の観点から考えると致し方ないと思うし、とても大きいわけではない。むしろ一眼レフカメラに比べれば、それでも小型かつ軽量だ。
このカメラの魅力は「システム全体」で見たときに完成度が高いと言えるだろう。

LEICA DG SUMMILUX 25mm / F1.4 II ASPH.・1/8000秒・f1.4・ISO200・絞り優先モード
SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary・1/8000秒・f1.4・ISO200・絞り優先モード

センサーサイズは大きいほうが「正義」というわけではない

よくセンサーサイズが小さいことを欠点のように話す人もいるが、写真はセンサーサイズの大きさで決まるわけではない。「適材適所」という言葉が示すように、自分の「撮りたいスタイルやジャンル」で決めるのがいいだろう。LUMIX G9 PROはまさに「機動力」重視の使い方に適している。見やすいファインダー、強力なボディー内5軸手ブレ補正機構、小さなレンズ群、自分の思い通りにできる自由度の高いRAWデータ……。僕の撮影スタイルにはベストマッチングだ。
有効画素数約2000万画素のセンサーも、Web媒体なら十分だし、ハイライトのダイナミックレンジの広さはより大きなセンサーサイズのカメラに比べても引けをとらない。むしろ動き回りながら撮影することの多い筆者にとっては、細かいブレを拾わないのでこのぐらいの画素数の方が使い勝手がいい。
またこのカメラの魅力の一つに「人体認識機能」がある。これは、ディープラーニング技術をフルに生かしたAF機能で、フレーム内の人物を自動で検出。体→顔→瞳の順により絞り込んで、正確なAFを実現してくれる。最初の頃は「どうせ使い物にならないでしょ」と思っていた。しかし実際にポートレート撮影の際に使ってみたところ、これがとても「賢い」のだ。今ではほぼ常用している機能の1つだ。AFをカメラ任せにすることで、構図や光に集中でき、自分らしいポートレート撮影ができる。

LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm / F2.8-4.0 ASPH.・1/1600秒・f7.1・ISO200・絞り優先モード

プロのフォトグラファーが仕事で使えるカメラデザイン

多機能なカメラであることが先行したイメージのLUMIX G9 PRO。しかしちゃんとした「スチルカメラ」であることを実感させてくれるのは、その「デザイン」だろう。僕が愛用している理由がそれなのだが、ボタンやダイヤル類の配置が非常にスチル向きで使いやすい。例えば、AF-SからAF-Cへの切り替えやISOおよび露出の調整がノールクックで素早くできる。ボタンを「探す」ことなく、瞬時に設定を切り替えることができるのはありがたい。動画撮影の場合は、回す前にしっかりと行い、撮影中に切り替えることはあまりない。しかしスチル撮影はコロコロ変えるのだ。フォトグラファーが握りやすく、扱いやすいデザインであるからこそ「PRO」機である証拠だろう。

LEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2 ASPH. / POWER O.I.S.・1/8000秒・f1.2・ISO200・絞り優先モード

高性能なレンズ群が魅力

LUMIX G9 PROと相性のいいレンズは、LEICA DG SUMMILUX 25mm / F1.4 II ASPH.だ。開放値がf1.4と非常に明るいレンズで、さらにライカブランドであることからもわかるように、光学性能もいい。1型と比べると、開放値の甘さがなくなり、ピント面がよりシャープに解像するようになった。F4ぐらいまで絞り込むことで、全体的にさらにシャープになる。ポートレートからスナップ、ショートトリップなどにも適したレンズだ。さらに防塵防滴仕様になったことで、ようやくシステムとしても全天候型になった(1型は防塵防滴ではない)。レンズ単体の重さも約205㌘と軽量なので、身体への負担は皆無だ。
今回の撮影では、LEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2 ASPH. / POWER O.I.S.、LEICA DG SUMMILUX 15mm / F1.7 ASPH.やLEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm / F2.8-4.0 ASPH.も使用したが、カメラバッグは非常に軽く、快適な撮影ができた。その分モデルとのコミュニケーションへの配慮やゆとりができ、まさにポートレートに適したカメラだと感じる。

SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary・1/8000秒・f1.4・ISO200・絞り優先モード

ぜひ常用感度を100にしてほしい!

最後に「愚痴」を言うと、それは感度だ。常用の下限がISO200だと、高性能で明るいレンズの開放値を昼間のポートレート撮影で積極的に使うことができない。シャッタースピードを1/8000秒にセットしても、シーンによってはNDフィルターを付ける必要が頻繁に出てくる。せっかく明るい単焦点レンズが多数ラインナップされているので、その性能をフルに使うためにも、ぜひISO100を常用にしてほしい。うーん、難しいのかな……。ちなみに「だったら絞ればいいじゃん」と思う人もいるだろう(笑)。そこはやっぱりボケ感とか考えると、ポートレートでは絞り開放を使いたいのです。ぜひ今後に期待したい。

LEICA DG SUMMILUX 25mm / F1.4 II ASPH.・1/8000秒・f1.4・ISO200・絞り優先モード

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撮影・文/大貝篤史 
モデル/高橋ゆり(ABP)https://www.instagram.com/yuri__0626/

■Panasonic LUMIX G9 PRO
https://panasonic.jp/dc/products/g_series/g9pro.html

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