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写真の今がわかるWeb情報マガジン

今求められている「付加価値」

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約3分

擬音語が多くなる遊び心の多いレンズ

先日発表されたシグマの新ラインナップ「Iシリーズ」。抜群の光学性能を実現しながらも、小型にすることでより多くの写真愛好家のニーズにあったレンズラインナップとなっている。詳細は以下のYouTubeチャンネルをみてほしい。

今回のシグマのレンズラインナップは筆者にとってはとてもセンセーショナルだ。デジタルカメラの販売が不振な昨今、新しい価値観を付加することで、購買意欲をくすぐっている。このレンズの一番のコンセプトは「所有欲」だろう。オール金属素材の筐体は握ると少しひんやりする質感で「かっこいいでしょ?」とレンズが語りかけてくる。開放値を無理なくF2もしくはF3.5にすることで、小型化を実現。ミラーレスカメラの利点でもコンパクトという特長にマッチした製品だ。今までのセオリーは小型化と軽量化は抱き合わせだったが、質感を落とすような軽量化はせず、あえて重量のある金属素材をマテリアルに選んだあたりがなんとも「にくい」演出だ。

実際に製品を触ってみると、細部に渡りガッチリとした造りで思わずにやけてしまう。フードを装着する際の「カチッ」という感触や、絞りリングを「カチカチ」回す感覚……。どことなく昔のオールドレンズを彷彿させる仕上がりだ。ただただ性能を追求するのではなく、持っていたい、装着していたい……という欲を高めてくれるレンズ。また、レンズキャップにも「ギミック」が用意されていて、同梱のマグネット式キャップを使用することもできる。これがなんとも面白く、ついつい「パカパカ」したくなる…(笑)。こういう遊び心がふんだんに盛り込まれたレンズは、現代には非常に少ない。

センサーサイズがフルサイズであるシグマのfpやPanasonic LUMIX、ソニーのα7シリーズであれば、F2の開放値だったとしても、十分なボケ味は得られ、作品を作り込むためのレンズとしても十二分だ。昨今のレンズ製品に感じていた「物足りない感じ」を見事にフォローしている。ミラーレスカメラ専用のラインナップであることの意味をよく理解し、トリッキーな製品を出し続けるシグマ。これからも暴れてくれそうな匂いがプンプンする。このレンズを装着して、街中で丁寧にシャッターを切る……。そんな光景が目に浮かぶようだ。

近々、実際の使用レポートはアップ予定なので、後日使用感は詳しく掲載したい。


文/大貝篤史

シグマ Iシリーズ
https://www.sigma-global.com/jp/lenses/


■SIGMA 35mm F2 DG DN | Art   2020年12月18日(金)発売予定
■SIGMA 65mm F2 DG DN | Art   2020年12月18日(金)発売予定
■SIGMA 24mm F3.5 DG DN | Art   2021年1月22日(金)発売予定
※対応マウントはLマウント、Eマウント