TOMOKO OMICHI

TOMOKO OMICHI

第二章  「ここにはないもの」

時は経ち、キミらしい時間が流れる。
それでも、どことなくボクの知らない
彼女のセカイが広がっていき、
「ここ」には何かがないことに気づく。

それは儚くも切ないとても柔らかいもの……。
触れれば、もろくも壊れてしまい、
離れていくと、どんどん消滅してしまう。

その「距離感」は、どこか綱引きのようだ。

第三章に続く