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写真の今がわかるWeb情報マガジン

-目次-

作品づくりには妥協はいらない
卓越したモノクロ表現のしやすさ
AF性能の良さが安心感をくれる
高性能なレンズ群がいい

作品づくりには妥協はいらない

世界各国でモノクロ写真をメインに数々の作品を生み出している写真家の中藤毅彦さん。スナップシューターとして主にストリートで撮影する中藤さんだが、独特な世界観のある写真とその作風は、世界中の人から愛されている。そんな中藤さんは日頃からどんなところにポイントを置いて作品を撮っているのか。

「街中での撮影が多いので、やはり小型かつ軽量なカメラをまず選びたいです。街中でのスナップには人物撮影も含まれます。当たり前ですが『はじめまして』の人なのでいかに短い時間でリラックスしてもらえるかがポイントになります。あまり大きなカメラだとカメラの存在感が大きく警戒されてしまうこともあります。ですので、小さいカメラがいいですね。さらにモノクロを中心に作品を撮っていますので、モノクロ機能が充実しているカメラは使いやすいです。今はミラーレスカメラが主体なので、電子ビューファインダーが撮影時にモノクロになっています。とてもイメージしやすいので、さらに自分の世界観を表現しやすいですね」

□LUMIX G9PROII + LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm / F1.7 ASPH.・1/3200秒・F1.8・ISO200

卓越したモノクロ表現のしやすさ

――――カメラへのこだわりがある中藤さん。そんな中藤さんにとって今回のLUMIX G9PROⅡはどんなカメラだったのだろうか。

「このカメラを持ってシカゴに行って作品を撮ったのですが、搭載されている『フォトスタイル』がとても良かったですね。LUMIXシリーズは『L.モノクローム』という優れたモノクロシミュレーションが搭載されていましたが、このカメラから『LEICAモノクローム』というフォトスタイルが追加されました。『L.モノクローム』よりもさらにコントラストの強さを感じるモノクロ写真が撮れるので個人的には非常に気に入りました。モノクロームらしい白と黒のコントラストが繊細に描かれているのに、トーンに力強さがあります。

□LUMIX G9PROII + LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm / F1.7 ASPH.・1/100秒・F7.1・ISO1600

他メーカーには『モノクローム専用カメラ』もありますが、LUMIX G9PROIIなら、それらのカメラと引けを足らないモノクロ写真を撮ることが可能です。それだけ完成度が高い。そして一番の魅力は、ボディー内で細かい味つけができることですね。モノクロ写真は、個性が出やすい写真でもあります。このカメラなら、ひとりひとりの『好み』をフォトスタイルの設定で細かく調整できます。例えば粒状の有無やコントラストの強弱など調整できるパラメーターが多いので、これからモノクロ写真をメインで作品を作り込みたい人にオススメできるカメラです。

ちなみにカラーのフォトスタイル『スタンダード』でも作品を撮っているのですが、見た色がそのまましっかりと記録されているイメージで好感が持てました。忠実に色を再現されていることは重要です。そこから自分に合った『フォトスタイル』で追い込んでいくのものよし、使いこなしたいフォトスタイルを追い込んでいくのもよし。自分専用にしていく楽しさがありますね」

□LUMIX G9PROII + LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm / F1.7 ASPH.・1/1600秒・F2.5・ISO400

□LUMIX G9PROII + LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm / F1.7 ASPH.・1/250秒・F11・ISO400

□LUMIX G9PROII + LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm / F1.7 ASPH.・1/3200秒・F6.3・ISO800

AF性能の良さが安心感をくれる

――――LUMIX G9PROIIから採用された像面位相差AFの恩恵を感じることはできたのか。

「AF性能に関しては狙ったところにスピーディに合焦するので、ストレスなく使えましたね。従来モデルよりも合焦速度も上がっています。夜間撮影や暗い店内での撮影もありましたが、低照度での合焦率がよかったのも驚きです。瞬発力が上がったことで『撮りこぼし』が少なくなり、作品のバリエーションが増えますね。このあたりは、スナップ撮影にはとても重要です。地味に使い勝手がいいと感じたのは、ジョイスティックです。任意でAFを合わせたいシーンでしっかりとAFポイントを移動できます。また配置がいいので自然に使えるのがいいですね」

□LUMIX G9PROII + LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm / F1.7 ASPH.・1/40秒・F1.7・ISO6400

□LUMIX G9PROII + LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm / F1.7 ASPH.・1/250秒・F1.7・ISO12800

□LUMIX G9PROII + LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm / F1.7 ASPH.・1/1600秒・F1.7・ISO12800

高性能なレンズ群がいい

――――そう話してくれた中藤さん。スナップ撮影でも十分に対応できる基本性能があることがうかがえる。レンズに関してはどうだったのだろうか。

「今回の撮影では、LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm / F1.7 ASPH.をメインに撮影を行いましたが、このレンズはすごいレンズです(笑)。まず開放値が通しでF1.7とかなり明るいので、スナップ、ポートレートなど様々なシーンで使えます。焦点距離も35mm判換算で20-50mm相当ですので、スナップには最適な焦点距離でした。開放値からとにかくシャープながらもボケ味は自然で厚みがあります。点光源なども破綻することなく美しいです。それでいて逆光耐性が高い。まさに死角のないオールマイティーなズームレンズですね。唯一気になったのは大きさですが、性能とのトレードだと思えば、十分に我満できる範囲です。LEICA DG SUMMILUX 9mm / F1.7 ASPH.も少し使いましたが、軽量かつコンパクトな筐体なので、ポケットに忍ばせておける大きさです。超広角ならではの迫力のある画が撮れるので気に入りました。LUMIX Gシリーズは豊富なレンズ群があるので、自分の撮りたい分野に合わせて、レンズをセレクトできるのが楽しいです。さらに価格も比較的安価なものが多いので揃えやすいですし」

□LUMIX G9PROII + LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm / F1.7 ASPH.・1/3200秒・F1.7・ISO200

□LUMIX G9PROII + LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm / F1.7 ASPH.・1/1600秒・F2.2・ISO6400

□LUMIX G9PROII + LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm / F1.7 ASPH.・1/125秒・F1.7・ISO12800

□LUMIX G9PROII + LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm / F1.7 ASPH.・1/1600秒・F1.7・ISO800