LUMIX S 35mm F1.8 レンズレビュー

LUMIX Sレンズのラインナップでは唯一の35mm単焦点レンズ。LUMIX「F1.8」シリーズと同様のコンセプトで作られたレンズ。フィルター径は他のF1.8シリーズ同様に67mm。小型かつ軽量で非常に持ち出しやすいレンズで、まさにスナップ撮影などにはもってこいだ。35mmで明るい開放値のレンズはどうしても「大型」になる傾向があるが、このレンズはf1.8だとは思えないほどコンパクトにまとまっている。写りに関しても開放値から非常に解像感の高い画が撮れ、絞り込んでいくことで、周辺までしっかりとした解像感を見せる。広角ならではの「面で被写体と捉える」ことを意識することで、ディテールまでしっかり描かれた写真が撮れる。描写力に関しても非常に優れており、細かい光のグラデーションや色彩の変化を表現できるため、トワイライトや雲空の微細な変化など撮影者の意図が反映される。

悪天候下での撮影を想定されたレンズは、防塵かつ防滴性能を保持。雨のスナップ撮影などでもその威力を発揮するだろう。また、マイナス10℃の耐低温設計のため雪山や冷寒地での撮影でもその性能をしっかりと保持できる。LUMIX S5IIなどの軽量かつ小型なボディーとの組み合わせが、とても似合うレンズだ。またこのレンズの特長として、AF駆動音がとても静かなことだ。この焦点距離なら「お散歩レンズ」として愛用したくなるので、テーブルフォトなどでも使用したくなる。そんなときに、駆動音がうるさいと周りの目が気になってしまうことがある。このレンズならば、静かなお店などでも積極的に撮影ができるおすすめの標準域単焦点レンズだ。