LUMIX S 50mm F1.8 レンズレビュー

この企画の中でも紹介しているLUMIX S PRO 50mm F1.4だが、大口径であるがゆえに重量もそこそこある。「もっとコンパクトで使い勝手のいい」標準レンズをお求めなら、LUMIX S 50mm F1.8がオススメだ。重量は約300gとかなり軽量。全長も約82mmと手のひらサイズだ。フィルター径は、67mmと標準的。このフィルターサイズはLUMIX S F1.8シリーズ（現在５本）で共通なので、F1.8シリーズを買い揃えた時に、共通のフィルターを使用できる。レンズによってすべてフィルター径が違う場合もあり、コスト面でアドバンテージがある。開放値がf1.8とそれなりに明るいので、ポートレートシーンや夜間撮影など撮影シーンが広がる。

写りに関して気になるのは、LUMIX S PRO 50mm F1.4との違いだが、LUMIX S 50mm F1.8は開放値での撮影の場合には、少し情緒感のある描写をする。オールドレンズとまではいかないが、優しい柔らかい写りをする。F2.8程度まで絞り込むことで、周辺まで解像感がある画になる。ボケはやや固めだが、芯のある描写なので嫌味はまったくない。

これだけ軽量かつ小型だと「お散歩レンズ」としての位置付けがいいだろう。近所での撮影や旅先での気軽なスナップなど軽快な撮影にはもってこいだ。

AF駆動音に関しても一世代前のレンズに比べるとかなり静音なので、静かな場所での撮影でも対応できる。このレンズの特長のひとつとして、動画制作でも積極的に使用できるように設計されている。サイズ感、フィルター径の統一などを見ても明らかだ。そういう意味では「写真と動画」の両方を撮影したい人にオススメできる。