LUMIX S 85mm F1.8 レンズレビュー

LUMIX Sシリーズとしては唯一の85mm単焦点レンズ。LUMIX「F1.8」シリーズの１本で、軽量かつコンパクトとメインコンセプトをしっかりと満たしているレンズだ。フィルター径は67mmとやはりここも「F1.8」シリーズ共通だ。

写りに関しては、開放値から全体的に解像感の高いシャープネスを味わえるレンズ。少し解像感が高いせいで固く感じる画になるが、その辺りは好みだろう。少しシャープ感を下げたい場合にはフォトスタイルの設定で弱めにするのがいい。またフォトスタイルの「L.クラシックネオ」を選択することで、より柔らかい描写になる。

ボケ味はとても自然で素直なボケ感を味わえる。夜景などの撮影では、少し絞り込むことで、綺麗な「玉ボケ」を味わうことができ、表現力の高いレンズだ。開放値がf1.8と明るいため、積極的なボケを写真に取り込むことで、立体感のある作品を撮ることが可能。このレンズの活躍の場はポートレートシーン。85mmなのでそれほど歪むことがなく、素直な画づくりができる。被写体との距離感も絶妙で、それほど近づくことなく、標準域のような撮影が可能なので、ポートレートをこれから始めたいビギナーには扱いやすい。さらに、中望遠という焦点距離がよりダイナミックなボケ味を付加していくれるので、被写体をより際立たせた写真が撮れる。人物撮影だけでなく、物撮りのイメージカット撮影などにも重宝する１本だ。