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shoot on LUMIX S5II

「色再現性が高く、外ロケを中心に活躍してくれるカメラ」

フォトグラファーとして雑誌の撮影や広告撮影を手掛ける梁瀬玉実さん。
仕事でも作品づくりでも「人」を撮る彼女の目にLUMIX S5IIはどう写ったのだろうか。

人を撮ることをテーマに仕事も作品づくりも行っている梁瀬玉実さんは日頃から率先してミラーレスカメラを導入しているという。

「写真は10年前から撮り始めています。そう考えると自分の人生の1/3ぐらいカメラを握っていることになりますね(笑)。映像系の学校を卒業してから、写真の仕事をしています。撮影は個人として続けやすい仕事だと思い、写真事務所、スタジオ、4年間のアシスタントを経て、今に至ります。独立後は幅広い撮影を行っていますが、メインにしたいのはやはり『人』です。映画がとても好きでだからこそ人を撮るのが好きなのかもしれません。 今は仕事でもミラーレスカメラを使用しています。屋外での撮影ではLVFをのぞけば露出などが視覚的にわかりやすいので、とても気に入っています。LUMIX S5IIのファインダーはとても自然に見えました」

shoot on LUMIX S5II

LUMIX S5II + LUMIX S PRO 50mm F1.4・1/3200秒・f1.8・ISO400 モデル:宇佐美紗麗

shoot on LUMIX S5II

LUMIX S5II + LUMIX S PRO 50mm F1.4・1/1000秒・f1.6・ISO400 モデル:宇佐美紗麗

フォトグラファーとして、さまざまなことを吸収して成長を続ける梁瀬さん。写真機としてLUMIX S5IIはどう見えたのか。

「このカメラは完成度が高く、正直不満はないんですね。AF性能に関しても撮影中すごく困ることはなく、テンポのいい撮影ができました。特に人体認識AFの瞳検出の使い勝手がよかったです。さすがにかなり暗いシーンでは迷うことがありましたが、そのような『意地悪な』シーンでなければその性能は担保されます。色表現についても上々で、色がかぶったりころんだりすることなく、とても忠実な色再現性です。スキントーンの階調性もいいのでポートレート撮影には向いているカメラです。
また、暗所でのノイズの出方がとても好印象でした。シャッタースピードを稼ぐために高感度に設定するので、どうしてもノイズが写真に乗ってきます。ですので、そのノイズに『嫌味』があるかないかが重要なポイントです。このカメラはノイズの処理がうまいのか嫌味ではない。暗所でも使えるカメラですね。
さらにボディーの作りがきちんと『カメラ』です。物理ボタンやダイヤルがしっかりとあるので、直感的な操作が可能なのがいいですね。ファインダーから目を離し、設定変更を頻繁におこなう必要がありません。よく使う機能ボタンである露出調整、ホワイトバランス、ISO設定はカメラを握った状態でも直感的に使えます。スチル撮影を意識している作りです」

shoot on LUMIX S5II

LUMIX S5II + LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6・1/320秒・f4.5・ISO200 モデル:倉河奈央 ヘアメイク:山本みずき

shoot on LUMIX S5II

LUMIX S5II + LUMIX S 85mm F1.8・1/50秒・f1.8・ISO800 モデル:網師野優也

そう話す梁瀬さん。LUMIX S5IIの潜在的なポテンシャルの高さを感じてもらえたのだろう。プロの現場で撮影をしている梁瀬さんも納得の基礎性能を持っている。

「この撮影で預かっていたレンズはほとんど使用してみたのですが、その中でもLUMIX S PRO 50mm F1.4の描写力がとても素晴らしかったです。色乗りも逆光時の白け具合がよく開放値から積極的に使いたくなるレンズですね。ポートレートはこれ1本でほとんどこなせてしまうのではないかと思うほどです。フォーカスのクラッチ機構がやや軽いのでもう少し重くしてくれると嬉しいです(笑)。LUMIX S 50mm F1.8に比べると大きく重いですが、それでも持っていく価値があるレンズです。値段に関しても他メーカーの同等レンズと比べても決して高いわけではないですので、ぜひおすすめしたいですね。ビギナーでポートレートを始めたい人におすすめなのはLUMIX S 85mm F1.8です。LUMIX S PRO 50mm F1.4に比べると小型かつ軽量でLUMIX S5IIのボディーサイズには合っています。色乗りもよく扱いやすいレンズです」

shoot on LUMIX S5II

LUMIX S5II + LUMIX S PRO 50mm F1.4・1/400秒・f1.4・ISO400 モデル:宇佐美紗麗

カメラはボディーとレンズ両方の性能を考慮して使うもの。どちらも優れているに越したことはない。プロフォトグラファーが認めるLUMIX S PRO 50mm F1.4は筆者もよく使っているが、本当に美しい写りをする。絞り込んでも一定の柔らかさを維持しながら被写界深度が変化するため、ポートレートに限らず、スナップ撮影にもおすすめできる。条件さえ揃えば、プロユースでも使えるLUMIX S5II。ビギナーからハイアマチュアまで満足できるカメラだろう。

文/大貝篤史 撮影/梁瀬玉実 モデル/宇佐美紗麗、網師野優也、倉河奈央