コンパクトデジタルカメラだと思えないほどの贅沢な造り
仕事や作品撮りなど、その日に持ち歩くカメラとしてコンパクトデジタルカメラを選ぶのは、「身軽さ」を優先させたいときだろう。普段から重い機材を抱えているせいか、仕事のない日はカバンすら持ちたくない……(笑)。そんな筆者でもRX100シリーズなら、ふらっと持って出かけたいという気にさせてくれるのだ。
このカメラのどこが「好き」かというと、カメラの重量が軽いことはもちろんのこと、撮影リズムを「軽快」にしてくれる。その理由の一つがオートフォーカスの合焦速度だ。0.05秒という高速レスポンスで狙った場所にピントを合わせてくれるので、「撮りたい!」と思ったその瞬間には、もうシャッターが切れている感覚になる。このAFのお陰で、筆者の姿に気付き、どんどん遠ざかっていくカルガモの姿もしっかりと捉えることができた(笑)。一度フレームアウトした被写体にも再追尾できるロックオンAFが付いているので、動き回る子供やペットの撮影にも生かせるまさに「一眼レフ」ライクなコンパクトデジタルカメラだ。
身軽さといえば、ポップアップ式ファインダーも侮れない。普段、一眼レフを持って動き回りながら仕事をしていることもあり、背面モニターを見ながらシャッターを切る機会はそう多くない。やはり撮影中はファインダーを「のぞいてる」のだ。そんな筆者が多用しているのがこの電子ファインダー。約235万ドット相当の有機ELを採用しており、コンデジについている電子ファインダーとは思えないくらいクリアで見やすくその作りは本格的だ。ファインダーを見てシャッターを切るという普段のスタイルを変えることなく、スナップできるのは嬉しいポイントである。
本体にはNDフィルターが内蔵されているので、晴天の日もスローシャッターを楽しめるし、その一方で搭載されているレンズは絞りがf1.8(ワイド端)〜2.8(テレ端)と明るく、暗い場所でもきれいに撮影ができる。朝から夜まで活動し、屋外や室内などいろんなシチュエーションに対応しなければならない「旅スナップ」の相棒にうってつけだ。このカメラを持って旅行に行く計画を立てよう!そんな気持ちにさせてくれるスナップレビューだった。
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撮影・文/岸本 絢
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